私が所属する分析･測定グループは、創薬研究段階での製剤や薬物動態（ADME）に関する分析業務を行っています。創薬初期ADMEスクリーニング系構築ならびにその評価をLC-MSなどの分析機器を用いて実施するのが主な業務になります。このデータを元に、薬物動態特性を向上させるドラッグデザインが行われ、医薬品のタネを育て、開発候補品となる化合物を見つけ出す「創薬フロー」の一端に貢献しています。学生時代は分子生物学を専攻しており機器分析などには関わりがありませんでしたが、新しいことに挑戦し続ける楽しさや創造することの面白さを日々感じて業務に取り組んでいます。

私たちが取り組んでいる創薬初期ADMEスクリーニングは、数多くの候補化合物をより予測精度の高い技術・手法を用いて、正確かつ迅速に評価する必要があります。薬物候補のモダリティに合った評価法を開発し、最先端のラボオートメーションと測定機器を用いて評価するためには、薬物動態に加えてデジタルや分析など幅広い専門知識・技術が必要になります。ひとりでは困難ですが、チームで協力してひとつの評価系を開発し、効率化出来た時の達成感は大きくやりがいがあります。私たちの業務を通して創生された医薬品がやがて患者さんに届くことが魅力であり、薬をいち早く届けるためにも正確なデータを迅速に提供し創薬に貢献していきたいです。

研究所では部活や同好会などの活動が盛んです。どの活動でも組織、グループ、年齢の壁無く交流しています。私も休日には職場の趣味仲間と一緒にサイクリングをしたりロードレースに出たりしています。このようなオフでの交流があるため、いつでも気軽に話し合える職場の雰囲気があります。また、個人のキャリアやライフイベントについては「キャリアプラン面接」の制度、子育てについては「育児休職制度」などがあり、3～5年の中長期の自分の成長を上司と納得ゆくまで相談したり、男性でも育児などの人生の節目に合った働き方ができるので、自分の考えに合う働きやすい職場だと思います。